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不動産コンサルタント 大野レポート No.15
タカラ塾
2009年5月31日
『二つのパンデミック』
 4月後半から、突如としてメキシコ発の「新型インフルエンザ」の発生が、テレビ、新聞等で大々的に取り上げられ、流されました。そのニュースを聞いて、直感的に連休明け海外からの帰国者から、「新型インフルエンザ」が発生するのではないか、と感じました。5月10日までで世界中で、感染者は4千人を突破し、その内、死者は45人、死者は慢性疾患を持つ人が大半であった。又、60歳以上の患者は少なく、今の時点で結論付けるのは早計かもしれないが、おそらく以前に今回の新型ウイルスと抗原的に似たウイルスに感染し、免疫を持っている可能性がある。

 成田空港・関空からの帰国便等で、水際作戦の検疫にかかわらず、神戸、大阪の高校生を中心としてあっという間に、国内で300人(豚→ヒト 及ヒト→ヒトを含む、特に関西)を超える感染者がでました。…表面上の発表は300人だが、実際はその何倍、何十倍の感染者がいると想定した方がいいかもしれない。しかし、症状は比較的軽く、「弱毒性」とされており、ほとんどの患者が快方に向かっているとの報道であった。

 当初、国、特に政府、厚生労働省の対応において、海外で死者も出ており、「強毒性」を前提とした対策マニュアルのため、国民を危機感の絶頂(パニック)に追い込むような、報道が日々なされました。

 素直な国民はいっせいにマスク等を購入に走ったため、懐かしいトイレットペーパーなくなる騒動(オイルショックの際)を思い出し、スーパーや薬局の店頭からそのものは消えたのです。又、神戸・大阪では通勤や通学時に80%を超える人々がマスクをしている異様な光景が1週間以上続いたのです。(現在マスク者は10%前後に。)

 WHOは、パンデミック(感染大爆発)一歩手前の『フェーズ5』で様子見をしており、今後南半球での『第二派』の発生状況で、『フェーズ6』のパンデミックに移行するかどうかの判断が迫られるようです。あるいは、半年後、の『第三派』で『フェーズ6』を発令するのかもしれません。

 この新型に対する、ワクチン製造には半年かかる予定で、ぎりぎり間に合うかどうからしい。人類の歴史は、ペストやインフルエンザや、その他の感染菌と免疫との闘い(又は共存)であり、…免疫を強めることがある意味大事ではないか。基本的に、われわれ凡人にできることは、『睡眠』をしっかりとって、『食事(きのこ類・海草類等…免疫強くする)』に気をつけ、あまり無理をせず休養をとり、手洗いやうがいを励行する。

 普段から危機意識をもちながらも、いざと言う時(本当の危機)に、冷静沈着に行動できるかどうかにあると思うが、今回も国民性を見てしまった。という思いの中、今回のような…もうひとつの社会的パンデミック(一斉にマスク等商品がなくなり、右倣えの行動をする。)を防ぐには、…政府・国のいうことは、信じない・疑ってみる(しかしながら陰に陥ってはいけない。)その報道の中から冷静に自分自身で分析し…そして自ら検証する癖(普段から)を身に着ける必要性を強く感じました。

タカラ塾塾長    大野 哲弘

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