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不動産コンサルタント 大野レポート No.11
タカラ塾
2006年06月01日
“6つの感性(センス)”に成功の鍵がある!
ダニエル・ピンク著「ハイコンセプト」を読んで
 5月のある日、東京でのセミナー受講のため―大阪、東京―新幹線往復の車中で1冊の本ダニエル・ピンク著「ハイコンセプト」を、読み終えました。

 この本の日本語の訳者の大前研一の解説によると、これからの日本人にとっての必読の教則本で、日本人にとってこの本は、大きな意味を持つものである。と言い切っている。

 大前は、「格差社会」を勝ち抜くための3条件として、1.「よその国、特に途上国にできること」は避ける。2.「コンピューターやロボットにできること」は避ける。3.「反復性のあること」も避ける。…つまり、これからは創造性があり、反復性がないこと、つまりイノベーションとか、クリエイティブ、プロデュース、といったキーワードに代表される能力が必要になっていく。アルビン・トフラー的にいうなら、第三の波「情報化社会」から、第四の波「コンセプチュアル社会」、つまり、既成概念にとらわれず新しい意味づけを与えていくとう流れになっていく。国家や自治体よりも、企業よりも、個人が富を生み出す時代である―つまり」、21世紀とは、突出した個人が富を支配する世の中にになる。というのである。

 そういう「突出した個人」は、「六つの感性」が必要になる。この感性を磨かなければこれからの先進国社会でよりよい生活を維持していくことは出来ないだろう。又、著者のダニエル・ピンクは…私たちの経済や社会は、「情報化の時代」のロジカルで直線的で、まるでコンピュータ―のような能力を基礎に築かれたものだったが、これからは、創意や共感、そして総合的統括的能力を持つことによって社会や経済が築かれる時代、すなわち「コンセプトの時代」になる。と展望する。

 この本は、この新しい世界で生き抜き、成功を収めたいと願うすべての人のための本であり、自分のキャリアに不安を抱えている人、いまの生活に不満のある人、来るべき時代の波に乗り、リーダーシップを握りたいと燃えている起業家やビジネスリーダー。わが子に将来必要となる能力を身に付けさせてやりたいと願う親。そして、「情報化社会」では見過ごされ、過小評価されがちだった鋭敏な感情や豊かな想像力を持つ多くの人に読んでいただきたい。

 そして、上記の「六つのセンス(感性)」とは…デザイン、物語、調和、共感、遊び、生きがい…である。つまり創作力や共感、、喜び、意義といった「右脳的」な特質が、これからの世の中で大きく飛躍できるか、もがき苦しむことになるかを決める要素になってくる。興味のある方は、是非一読をお奨めいたします。

タカラ塾塾長    大野 哲弘

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